2020年11月13日、上野の森美術館、『KING&QUEEN展 名画で読み解く 英国王室物語』

美術館巡りレポ『KING&QUEEN展』感想

YouTubeで英国映画紹介

キングアンドクイーン展の予習として映画をいくつか観たので、紹介動画をつくりました!前後編で8本紹介しています。

8本観ると展示会に来ている絵画や写真の半分は「あーこの人ね」と思えるようになります!(具体的には15人・45枚わかるように)

お暇な方はぜひ見てみてください!

心に残った美メモ

入り口の『エリザベス2世』(ピエトロ・アンニゴーニ作)。40代前半の頃かな?ポスターになっている若い頃の肖像画もお綺麗だけど、この頃のキリッとした女帝感が素晴らしかった~

エリザベス2世・ピエトロ・アンニゴーニ作

戦利品

歴代の王のイラストを並べたノートが売ってました!マジで可愛いです!超一押し!今回の展示はヘンリー7世から現代まででしたが、イラストは初代ノルマン朝のウィリアム1世から載ってます。

そして戦利品ではないんですが、公式WEBサイトに各王朝のPDF出てます。印刷してクリアファイルに入れて持っていきました!わかりやすい資料なので保存しておこうと思います!

レポ日記

キングアンドクイーン展の感想を書いていきます!1歳1ヶ月の子供を夫に預け、金曜日の夜枠で行きました。

混雑していないキングアンドクイーン展

時間帯からか、コロナの影響か、めちゃくちゃ人少なかったです。1つのブースに3,4人という感じ。昼間もこんな感じだったら子供連れて来れなくなかったかな?会期の前半真ん中という時期も良かったのかもしれません。テレビで特集されるのがもう少し後みたいなので。とにかくソーシャルディスタンスばっちりでゆっくりじっくり観られました!

まず、展示会全体を通しての感想は、説明が手厚い!

各絵画すべてに一言説明がつけられていますし、各王朝の説明文もガッツリ書いてありますし、王朝家系図(私は印刷していきましたが会場にも大きいものが貼り出されています)もわかりやすかったです。何も知らずに来場したとしても楽しめるようになっているなと思いました。

そもそも美術館の企画展では作者ありきで集客していることがほとんどなのに、今回の場合は作者不明の肖像画もたくさんありますし技法もまちまち。凄く珍しい企画展ですよね。絵には詳しいけどイギリス史は詳しく知らないという方もいるはずなので、説明文がびっちりあるのは親切だなと思います。企画者の愛を感じました。

ヘンリー8世の離婚6連エピソードに比重を置いているのかなと思っていましたが、どの時代を特に取り上げているというわけではなかったように感じます。私的にスキャンダル話は正直あまり興味がないので(後述しますが)嬉しかったです。ヘンリー8世まわり以外でも、チャールズ1世、ヴィクトリア女王、ジェームズ6世、ダイアナ妃、エリザベス2世は結構な量が飾られていたように感じます。

では、展示会で良かったなーと思う絵画をいくつかピックアップしていきます。

まず、入り口ドーン!の、エリザベス2世です。いやー掴みはバッチリと言わんばかりの絵画。素晴らしい。エリザベス2世の絵画は後半にもいくつか出てるんですが、最初のはピエトロ・アンニゴーニ作のものです。

『エリザベス2世』ピエトロ・アンニゴーニ

世界史を一通りなぞったせいか頭でっかちの状態で会場に入ってしまい、絵画的な良さを堪能しようという気持ちがあまりなかったことに気付かされました。

それでこの絵をバンッと見せつけられて、背景のグラデーションや凛としたお顔、女帝感のあるオーラに感動…!そう、ここは美術館ですから。素晴らしい作品を鑑賞するところですから。そんな初心を思い出せて、ワクワクが一気に膨らみました。

ヘンリー8世エリアでは、アン・ブーリンの肖像画にときめき!可愛い~!Bのネックレスも可愛い!肖像画が少し弓なりになっている?のにも気付いて、これはなぜなんだろうと思いました。なぜ…?魚眼みたいに顔に立体感が出るからかな?実物見てみないとこの辺りは気付けないので来てよかったです。近付いて見たり引きで見たりして検証しました。

アン・ブーリンの肖像画

で、メインどころのエリザベス1世(アルマダの肖像)。圧が凄い!お洋服のパールとリボンと布量とがただならぬ圧を放っている気がしました。ここからイギリスの圧倒的成長が始まるわけだ…!

エリザベス1世・アルマダの海戦の肖像画

からの、王権神授説エリア。女殴りそうな男エリアです(偏見)。神から賜ったぞ的な絵も飾ってあって面白かった~!天賦人権説もそうですけど、人って神の裏付けがあって初めて権利を納得できるんだよなあと思ったり。

チャールズ1世・王権神授説

『チャールズ1世の5人の子供たち』も良かったです。真ん中におわすのがチャールズ2世かと思うんですが、ヤな奴オーラがビンビンに出ている顔してるじゃないですかヤダ…(偏見)サピックス通ってそう…(偏見)。しかし既に王としての風格があるのは素晴らしいことですね。ピントがしっかり真ん中に合っていて一番重要視されている子供だったことがわかります。このへんも実物の鑑賞ならではだな~。

チャールズ1世と5人の子供たち

しかしこんなに愛らしい子供たちも、革命が起こり散り散りに亡命せざるを得ず、悲劇的な末路を辿るわけです…かなぴい…。

ちなみに、チャールズ1世と言えば宮廷画家のヴァン・ダイクですが、今回本人作のものは来てませんでした。ヴァンダイクをもとにしているというのはいくつかあったように記憶しています。見たくなっちゃったよ…どこかでヴァンダイクの肖像画みられないかしら…

アンソニー・ヴァン・ダイク作 「英国王チャールズ1世の肖像」

で、ヴィクトリア女王エリアでは、写真もたっぷり使われていました。お顔立ちが超美女というわけではないのに愛されているという記述を見て、卓球の愛ちゃんを想像してしまいそこからずっとヴィクトリア女王は私の中で愛ちゃんです。小柄で愛らしくて国民と仲良し!最高じゃん!!

ヴィクトリア女王エリア

家族写真を配ったくだりなど、イギリス王室が国民と身近になっていく過程がわかるのも面白かったです。イギリス人ってイギリス王室大好きだもんね。

そこからジョージ6世エリアになると、写真がメインになっていきます。王室を見るという面では面白かったのですが絵画が観たい欲的には不完全燃焼、かなー…?まあ現代に近くなるとそりゃそうだろうという感じなので納得ではあるんですけど。

なので、映画『英国王のスピーチ』と『ロイヤル・ナイト』を観てから行って本当に良かったなと思いました。だってジョージ6世と家族の絵とか映画まんまじゃん!!エリザベス2世の愛らしさ、映画まんまじゃん!!ってなって興奮できました。

ジョージ6世と家族

観ていかなかったらここまで興味持って観られなかったと思います。ロイヤルナイトですっかりエリザベス2世のこと大好きになっちゃいましたからね…♡

映画ロイヤル・ナイトのエリザベス2世とマーガレット王女

後半のダイアナ妃周りの話(というか現代の王室エリア)は正直とんとわからなかったんですが、簡単に説明があるので助かりました。ダイアナ妃ってファッションリーダーでもあったんだ…!日本の雅子様人気に近いものがあるのかな?現代の女性として尊敬できてかっこいい感じ。

ダイアナ妃の肖像画

あと、アンディ・ウォーホルのエリザベス2世も来ていました。見た目が美しいってポップアートとの相性バッチリ侍だな~

アンディ・ウォーホルのエリザベス2世

と、いうことでダラダラとキングアンドクイーン展の感想を語らせてもらいました!まだ行ってないという方は是非!

そして、めちゃくちゃ戻りますが少しヘンリー8世の話を。序盤に『スキャンダル話は正直あまり興味がない』と書きましたが、私的にはヘンリー8世の離婚癖の話ってあんまり好きじゃないんですよね…

ヘンリー8世って『女好きの王様』『とっかえひっかえ』のようなイメージと共に語られます。王様の人間味がイメージできやすくていいのかもしれません。でも、一国の王ですから、好色と言えどに王としての理由やきっかけがあるものだと私は考えています。

理由は、世継ぎができなかったこと。それで母体をチェンジしていったわけですね。この頃は国内で有力領主が争う薔薇戦争があった後ですから、国内は不安定でした。そこで男子の世継ぎを強く望んでいたそうです。

実際にこの後は2人目の妻であるアン・ブーリンが産んだエリザベス1世に繋がっていくわけですが、女であることと処刑されたアン・ブーリンの子であることから王位に納得しない勢力もかなりいましたから女性君主が揉め事の種になるという予測は間違っていません。

世継ぎ問題は大切です。ヨーロッパで猛威を振るったハプスブルク家なんて、世継ぎを産む能力(というか運?)に長けていたから繁栄したとも言われます。英国でも最も栄えたヴィクトリア女王は9人産んで孫もたっぷり。いろんなところで親戚を作り外交をうまくやりました。

この時代、王がたくさん子供を作ることは国の繁栄に繋がるわけなので、全くの私利私欲で女を抱いて捨てまくったバツ6ではないというか…一種の仕事という感覚があったんじゃないかなと個人的には思っています。

終わります!!

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